前回は子音文字が連続するケースについて勉強しましたけど、今回は何でしょうか?
文字についての勉強も終わりに近づいてきましたよ。今回は今までの原則的な読み方に当てはまらない、特殊な読み方をするケースをまとめて勉強します。
なるほど!そろそろ文字を読む勉強も仕上げですね!
そうですね。ここで紹介するケースも例外といえば例外ですけど、よく目にするものです。
以下の単語例を見れば分かりますが、基本単語も多く含まれています。
今までの文字の項目で説明した原則から外れる読み方をする単語をまとめます。
多くの単語は、原則通りに読めますが、ルール通りではなく、単語ごとに読み方を覚えなくてはならないものもあります。
以下に記した読み方以外にも、ルールから外れる読み方、発音の語はあります。
そういう語は例外として覚えていきましょう。
一字再読
ひとつの子音文字を前の音節の末子音として読むと同時に、後の音節の頭子音として読むことがあります。
再読の頭子音には、母音 [a] が入り、声調は平声になります。
สกปรก | sòk ka pròk | 汚い |
ผลไม้ | phǒn la máai | 果物 |
สุขภาพ | sùk kha phâap | 健康 |
ศ、ส の後の発音されない ร
ศ、ส の後の ร はしばしば発音されません。
ศรี | sǐi | 地名、人名に付いて、「偉大な、光栄ある」の意を表す |
เศร้า | sâu | 悲しい、憂鬱な |
สร้าง | sâaŋ | 建てる、建設する |
※สระ と綴る単語は、ร を読まずに [sàʔ] と発音すれば「池、洗髪する」、ร を読んで [saràʔ] と発音すれば「母音」の意味になります。
สระ | sàʔ | 池、洗髪する |
สระ | saràʔ | 母音 |
※ศ、ส の後でなくても ร を読まない単語もあります。จริง は頻出語です。
จริง | ciŋ | 本当に、真実の、本物の |
ไซร้ | sái | まさに |
ทร の発音
ทร は [s] と発音されることがあります。低子音字として扱います。
ทราบ | sâap | 「知る」の丁寧語 |
ทราย | saai | 砂 |
กระทรวง | krasuaŋ | (行政機構の)省、庁 |
จ、ท、ธ、บ、ม などに ร が続く場合
จ、ท、ธ、บ、ม などに ร が続く場合に、それぞれの子音文字を頭子音として読み、最初の頭子音に [ɔɔ] を付けることがあります。
จระเข้ | cɔɔrakhêe | ワニ |
ทรมาน | thɔɔra maan | 苦しめる、責めさいなむ |
ธรณี | thɔɔra nii | 【文語】大地、地球 |
บริษัท | bɔɔri sàt | 会社 |
มรดก | mɔɔradɔ̀k | 遺産 |
ร が末子音字で、頭子音字に母音記号が無い場合
ร が末子音字で、頭子音字に母音記号が無い場合には、その音節の母音は [ɔɔ] になります。
ถาวร | thaa wɔɔn | 永久的な、長持ちする |
ละคร | la khɔɔn | 古典劇、ドラマ、芝居 |
อักษร | ʔàk sɔ̌ɔn | 文字、字母(文字の最小単位) |
ก็ は特別な発音の語
ก็ は子音1字のみで [kɔ̂ɔ] と発音する特別な単語ですが、頻出語です。
อ็ は、普通は母音を短くする声調記号ですが、ก็ は [kɔ̂ɔ] と発音します。
ก็ | kɔ̂ʔ, kɔ̂ɔ | (僕)も(行く) |
รร [rɔɔ-hǎn] について
子音字の ร を2つ並べた รร は、[rɔɔ-hǎn] と呼ばれ、母音と、母音+末子音を表します。
後に末子音字がある場合には [a] 、無い場合には [an] と発音されます。
พรรค | phák | グループ |
กรรไกร | kankrai | はさみ |
発音されない ร
末子音字の前や音節末尾の ร は発音されないことがあります。
บัตร | bàt | カード、券 |
สามารถ | sǎamâat | ~できる、~の能力がある |
発音されない母音記号 อิ、อุ
末子音字に付いた母音記号 อิ、อุ はしばしば発音されません。
ชาติ | châat | 国家、民族、血筋 |
ญาติ | yâat | 親戚、親族 |
เหตุ | hèet | 理由 |
長母音なのに短母音で発音される場合
表記上は長母音であるのに、短母音で発音されることがあります。
①母音記号が เอ のときか、
②母音記号が แอ か ออ で音節が平音節、声調が低声か下声のときなどに多く認められます。
เก่ง | kèŋ | 上手な、(勉強が)できる |
แบ่ง | bɛ̀ŋ | 分ける |
ห้อง | hɔ̂ŋ | 部屋 |
短母音なのに長母音で発音される場合
逆に、表記上は短母音であるのに、長母音で発音されることがあります。
น้ำ | náam | 水 |
ไม้ | máai | 木、樹木 |
ただし、複合音節語の前音節になる場合には、母音は短く発音されます。
また逆に、一般的に後音節に置かれると長く発音されます。
น้ำปลา | nám plaa | ナムプラー、魚醤(調味料) |
ไม้ไผ่ | mái phài | 竹、竹材 |
また、上記の、前に置かれると短く、後ろに置かれると長く発音される語の他にも、複音節語では、最終音節以外の音節の長母音は普通短めに発音されますが、辞書や参考書の発音記号表記では長母音のまま記載されていることが多いです。
พยายาม | phayaa yaam | 努力する、試みる |
โรงเรียน | rooŋ rian | 学校 |
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