発音の項目で習ったことを意識してみたら、通じることも増えてきました!でも、油断してカタカナ発音になると、とたんに通じなかったりしますね。次は文字ですか?
そうです。つぎはタイ文字について勉強します。文字の知識は声調にも関わってきますよ。
わー、文字かあ。今のところ、呪文にしか見えないんですが…。あと、僕インドにも旅行したことあるんですけど、タイ文字ってインドの文字にも若干雰囲気似てますね。
ふふふ、クワーイさんの勘は当たってますよ。タイ文字は、南インドの文字が伝播したものが元になっています。
やっぱり!でも、これが読めるようになるのかなあ。
慣れですよ!慣れれば、タイ文字を見て音が浮かぶようになります。タイ人からすると、ひらがな、カタカナ、漢字があって、漢字にも音読み訓読みがある、日本語のほうがよっぽど難しいですよ!
それはそうなんですが…。まあ、とにかくお願いします。
はい!
発音の項では、タイ語の音とその発音方法について学びましたが、この項では、タイ語の文字について学びます。
タイ文字は、英語などと同じく、表音文字です。
子音を表す文字、母音を表す文字があり、それに声調記号やいくつかの記号を組み合わせて音を表します。
タイ文字はクメール文字(南インド系の表音文字)を手本に作られたと言われており、現在確認できる最古のタイ文字が記された歴史的資料としては、ラムカムヘン王碑文に記されたタイ文字が知られています。
以下に、タイ文字とタイ語の文を書く際の大きな特徴を挙げます。
発音の項でも言いましたが、「音節」がひとまとまりとして表記されます。
子音字(頭子音) + 母音字 + (子音字(末子音))のかたまりを音節と言います。
これもまた発音の項でも言いましたが、タイ語の日常生活でよく使う基本単語は1音節の単語が多いです。
学術的な言葉は、サンスクリット語起源の複数音節の言葉が多いです。
母音字は、英語と違い、子音字の上下左右に置かれます。
声調記号は頭子音字の上に置きます。
英語と同じく、横書きで、左から右に書きます。
英語と違い、単語ごとに分かち書き(単語の間にスペースを入れること)はしません。
句読点は無く、文の区切りにはスペースを入れます。
英語のアルファベットと違い、多くの日本人にとって全く未知の文字である、タイ文字の習得をハードルに感じる方も多いかと思います。
しかし、「覚える数」という観点から言うと、子音文字で42文字プラス母音文字といくつかの記号を覚えればいいだけです。
対して、ボキャブラリとして、どれぐらいの単語を覚えるべきかというと、ベーシックな会話を成り立たせるためには、最低でも5千語ぐらいの語彙は必要ですので、覚えるべき単語数に比べると、実は文字を覚えるというのは、記憶すべき量としては大したことはありません。
最初のうちは、音のみ(発音記号のみ)で単語を増やしていっても構いませんが、タイ文字の知識は発音、特に声調にも関わってきますので、最終的には覚えましょう。