タイ語の母音と子音が日本語とかなり違う音があるのは分かりました。次は何ですか?
次は声調です。声調を間違えると全く違う単語になってしまうこともあるし、タイ人には未知の単語に聞こえたりするので、声調は本当に大事ですよ。
なるほどです。でも、声調って5種類だけですよね?何とかなりそうです。
そうですね。でも、どの声調になるかを知るには、文字の知識も必要です。
えっ!発音記号見れば、声調も分かるじゃないですか。
そうですね。でも、発音記号は、日常目にするタイ語には書いてないですよね。クワーイさんは、タイ文字も勉強しようと思ってますか?
読めるようにはなりたいとは思ってますけど…
では、この声調の項目をさらっと見た後で、タイ文字をまず勉強しましょう。
文字の種類の違いが、声調の決定にも関わってきますので。
うーん、了解です。では、声調の前に文字を勉強するんですね?
そうです。文字について勉強した後で、この声調の項目を勉強しましょう。
タイ語の発音を習得するには、子音文字と母音記号の読み方に加えて、声調の読み方を身につける必要があります。
声調とは、音節の中での、音の上がり下がりの変化のことで、タイ語では5種類の声調があります。
同じ子音と母音の組み合わせでも、声調が異なると別の単語になってしまいますので、声調の発音には特に気をつけてなければなりません。
子音の音が多少おかしくても、声調が正しければ通じる、逆に言えば、声調が正しくないと通じない、というぐらいなので、声調はタイ語の発音において非常に大事です。
日本語では意識することの無い要素なので、難しいですが、繰り返し練習して習得しましょう。
しかし、意識しないだけで、実際には日本語にも声調があるので、全く未知のものを勉強するわけではありません。
また、この声調については、発音のカテゴリに入れましたが、声調を理解するには、子音文字の知識も必要になりますので、この声調を勉強する前に、先に文字について勉強しましょう。
5種類の声調について
5種類ある声調について説明します。
以下の表を見てください。
表の中で、例として挙げた以下の5つの単語は、カタカナで言うと全て「マー」という音ですが、声調の違いによって、意味が全く異なる単語になります。
発音記号の母音の上に付いている、声調を示す記号を覚えて、どの記号がどの声調なのかを理解しておきましょう。
声調の種類 | 説明 | 図 | 発音記号 | 単語の意味 | |
1 | 平声 | 中位の高さで平らにのびる | maa | 「来る」 | |
2 | 低声 | 低く平らにのびる | màa | 「漬ける」 | |
3 | 下声 | 高いところから下がる | mâa | 「美しい(古語)」 | |
4 | 高声 | 少し高いところから高く上がる | máa | 「馬」 | |
5 | 上声 | 低いところからやや緩やかに上がる | mǎa | 「犬」 | |
声調記号について
声調を決定する要素として、声調記号というものがあります。
声調記号は4つあります。
以下に、4つの声調記号とその呼び名を記します。
※便宜上、子音文字อといっしょに表示しています。
声調記号 | 名称 | |
1 | อ่ | mái ʔèek |
2 | อ้ | mái thoo |
3 | อ๊ | mái trii |
4 | อ๋ | mái càttawaa |
声調の決定には、子音文字の種類とともに、どの声調記号が付くか、もしくは付かないかが関わってきます。
声調記号は、頭子音字の上に付きます。(母音記号が上にある場合は、母音記号の上に付きます。)
子音文字が2つ連続している場合は、2つ目の子音文字に付けます。
4つの声調記号のうち、
「อ่」[mái ʔèek] と「อ้」[mái thoo] は通常よく使われますが、
「อ๊」[mái trii] と「อ๋」[mái càttawaa] は限られた単語のみに使われます。
この声調記号のみで声調が決定すれば簡単ですが、そう単純ではないのです。
声調の決定には、子音文字の種類も関わってきます。
次にそれを勉強します。
声調の決定方法
声調の決定には、以下を順番にチェックしていきます。
※平音節とは: ŋ、n、m、長母音で終わる音節
※促音節とは: k、t、p、ʔ で終わる音節
上記を踏まえた声調決定の表です。
声調記号 | อ่ | อ้ | อ๊ | อ๋ | 平音節 | 促音節 | |
長母音 | 短母音 | ||||||
高子音字 | ˋ | ˆ | 無し | 無し | ˇ | ˋ | ˋ |
中子音字 | ˋ | ˆ | ˊ | ˇ | – | ˋ | ˋ |
低子音字 | ˆ | ˊ | 無し | 無し | – | ˆ | ˊ |
※「-」は平声を表しています。
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